歴史と伝統を受け継いだ熟練の職人たちが、その技術をつぎ込んで製作した、純国産の軟鉄鋳造アイアン。その高い品質は今もなお多くのプレーヤーを魅了し続けます。
違いのわかるゴルファーのためのこだわりの逸品。それがいちかわアイアンです。
ゴルフの歴史は大変長く、その起源は定かではありませんが、一説には12世紀頃スコットランドの羊飼いが、木の棒を使って小石をウサギの巣穴に入れて遊んだのが始まりといわれています。
最初のクラブはすべてウッドクラブであり、当時は弓師によって作られていました。
アイアンクラブが本格的に研究されたのは1790年頃といわれており、その後ボールの素材も皮製のものからゴム製ボール、糸巻きボールへと改良されていく中で、それに対応するクラブも改良され、現在のようなアイアンヘッドのクラブへと進歩していったのです。
昭和3年頃、兵庫県工業試験場三木分場にグリーンのホールカップ切りと一緒に、アイアンヘッドが研究材料として持ち込まれました。その担当研究員の一人に松岡文治さんという人がいました。松岡さんは川辺村(現市川町西川辺)の鍛冶工 森田清太郎さんにアイアンヘッド製作を依頼しました。 当時はアイアン製作の為の資料もなく、何度も試行錯誤を重ね、ついに刀鍛冶(かたなかじ)の技術を応用した鍛造(たんぞう)製法による国産初のアイアンヘッドが完成、昭和5年に量産化に成功しました。開発にかかった歳月は実に3年、日本のアイアンヘッドはこの市川町で産声をあげました。
Technique
現在のアイアンヘッドの製造方法は主に金属を溶かして型に流し込んで成型する鋳造(ロストワックス)製法と、加熱した軟鉄を金型に入れて加圧成型する鍛造(フォージド)製法の2種類があります。鍛造製法は刀鍛冶の技術の応用で、約1100℃に熱した軟鉄を金型に入れ、高圧でプレスします。加圧することで、組織が緊密になり、柔軟なしなりも生まれるといわれています。鍛造製法によるアイアンヘッドは一般的に打球感が柔らかく、プレーヤーにあわせてライ角・ロフト角の微調整も出来るため、プロやゴルフファンには根強い人気があります。