一番の特徴はボールを芯でとらえたときの打球感がやわらかいこと。
二番目に飛距離に関係するロフト角、方向やつかまり方に関係するライ角を自分に合わせて調整できること。
打球感が柔らかいと、クラブフェイスとボールが接触している時間を長く感じることができ、目標に対してボールを運ぶスイングがイメージしやすく、正確なアイアンショットにつながります。
自分のこだわりやスタイルを持ったゴルファーの一人ひとりにあった調整を施し、長く付き合えるのが軟鉄鍛造(フォージド)アイアンです。
ゴルフクラブ発祥の地いちかわのアイアンはこの軟鉄鍛造アイアンが中心です。鍛造アイアンのヘッドの材料は写真のとおりスコアラインも何も入っていません。ここから、刻印、ロフト・ライ・FP調整、研磨などの工程を経て完成品となります。
伝統の技術を継承し、鉄を知り尽くしたいちかわのアイアン職人は、叩き、曲げ、刻印、削りの技術でアイアンヘッドに命を吹き込みます。
ロフト角52°のアプローチウェッジと、ロフト角58°のサンドウェッジ、角度の違うクラブを構えたときに同じ顔に見せ、プレーヤーに安心感を与える。
そんな匠の技を持った職人が丹精込めて手作業で作り上げた逸品が市川アイアンです。
「国産アイアンヘッド発祥の地」市川町の鍛造(フォージド)製法によるアイアンヘッドの生産は昭和5年頃から始まり、地場産業として根付いていきました。
その後、鋳造(ロストワックス)による大量生産品の増加や、大手メーカーの海外進出により生産量は減少していきました。ところが昨今、海外からメイドインジャパンが見直され、地域ブランドのアイアンヘッドが注目を浴び、市川町の名前も少しずつ広まり始めています。
市川町のアイアン製造の技術と伝統をもっと多くの人に知ってもらい、地域商工業の活性化につなげるため商工会でも支援を行っています。